アーカイブ: 文化・芸術批評 - ページ 2
太宰治と佐渡 (下)
生活者になる決意 三十路に入ったこの頃の太宰にとって、生活者になるということは大きな主題だった。上京して以来、度重なる自殺未遂や薬物中毒、生家…
太宰治と佐渡 (中)
意外性の島、佐渡 さて、太宰と小説中の「私」は厳密にいえば区別しなければならないので、後者については「私」と書くことにするが、船上の「私」は酔…
太宰治と佐渡 (上)
旅が下手な旅人 旅の仕方には人となりがあからさまにあらわれるものである。太宰治もつくづくそう考えていたようで、その最晩年に書いた文章のなかで「…
ゼンパー歌劇場とドイツ人の家族
ドレスデンといえばゼンパー歌劇場Semperoperのことを書かねばなるまい。私のドレスデン・シリーズの最後に、この有名なオペラハウスの訪問記…
ヤデガー・アジシとドレスデンの風景
ヤデガー・アジシ(Yadegar Asisi)という画家を紹介したい。ウィーンでイラン人の両親から1955年に生まれたそうだ。今ベルリンを中心…
精霊を描くタンザニアのアーティスト ヘンドリック・リランガの楽しい世界
アフリカン・アートに世界の関心が集まったのは、パリに「ケ・ブランリ美術館」の建設が構想された1990年代のことである。アフリカ各地から古代彫刻…
ニーチェへの旅(1)— 国境の町バーゼル(下)
3. ブルクハルトやケラーとの関係 もっとも、バーゼルで暮らすあいだ、すべてにおいてニーチェが順調であったとはとうてい言えない。バーゼル大学で…
ニーチェへの旅(1)— 国境の町バーゼル(上)
はじめに 今は亡き著名人の足跡をたどることになぜか言い知れぬ愉悦を覚える私は、さまざまな場所にフラフラと足を運び、故人の面影を偲んできた。この…
ボリショイバレエ学校でのワークショップ
今回はロシアからお伝えしたいと思います。 今年で3回目となる、「ボリショイバレエ学校インターナショナルワークショップ」をモスクワで開催しまし…