アーカイブ: 文化・芸術批評 - ページ 2
ベンヤミン/クレーの残響を聴きながら
進歩か破壊か?-「現代温泉旅館事情」「阿佐ヶ谷住宅のこと」のエピローグとして 2018年にこのサイトで、「現代温泉旅館事情」「阿佐ヶ谷住宅のこと…
ドイツの城下町バイロイト~ワーグナーの町というよりは~
これから何回かにわたって、ドイツの小都市バイロイトについて書こうと思う。 縁あって私はこの地を何回か訪ねた。とは言っても、私はワグネリアンではな…
太宰治と佐渡 (下)
生活者になる決意 三十路に入ったこの頃の太宰にとって、生活者になるということは大きな主題だった。上京して以来、度重なる自殺未遂や薬物中毒、生家…
太宰治と佐渡 (中)
意外性の島、佐渡 さて、太宰と小説中の「私」は厳密にいえば区別しなければならないので、後者については「私」と書くことにするが、船上の「私」は酔…
太宰治と佐渡 (上)
旅が下手な旅人 旅の仕方には人となりがあからさまにあらわれるものである。太宰治もつくづくそう考えていたようで、その最晩年に書いた文章のなかで「…
ゼンパー歌劇場とドイツ人の家族
ドレスデンといえばゼンパー歌劇場Semperoperのことを書かねばなるまい。私のドレスデン・シリーズの最後に、この有名なオペラハウスの訪問記…
ヤデガー・アジシとドレスデンの風景
ヤデガー・アジシ(Yadegar Asisi)という画家を紹介したい。ウィーンでイラン人の両親から1955年に生まれたそうだ。今ベルリンを中心…
精霊を描くタンザニアのアーティスト ヘンドリック・リランガの楽しい世界
アフリカン・アートに世界の関心が集まったのは、パリに「ケ・ブランリ美術館」の建設が構想された1990年代のことである。アフリカ各地から古代彫刻…
ニーチェへの旅(1)— 国境の町バーゼル(下)
3. ブルクハルトやケラーとの関係 もっとも、バーゼルで暮らすあいだ、すべてにおいてニーチェが順調であったとはとうてい言えない。バーゼル大学で…